賃貸市場の課題~大家さんを取り巻く環境

Posted on Posted in manual

増加する空室率、減少する家賃等

この章を読むとわかること!

・人口減少社会、2030年の生産世代は??万人減
・H24年の賃貸物件の新規供給数は??万戸
・空室率の増加が止まらない現状
・減少する家賃について

賃貸経営を行うにあたって、置かれている現状を把握することは大切です。根拠のない勘や巷の楽観的な意見を頼りにせず、国の調査データなどを基に客観的な事実を理解し、賃貸経営の強化、空室対策にお役立て頂きたいと思います。

◆人口減少

国の調査によれば、我が国は2008年頃から人口減少社会に突入しました。15歳から64歳までの生産年齢の人口においても、2010年では8,173万でしたが、2030年では1,300万人も少ない6,800万程度と予想されています。

人口推移
資料:総務省統計局 人口推計及び国立社会保障・人口問題研究所

◆賃貸住宅 新規供給数

 人口減少社会に突入しているにも関わらず、賃貸住宅の新規供給数は平成24年では増加に転じ、30万戸以上の供給がされています。そのうち大半は共同住宅に分類されるアパートやマンション。背景には税金対策、一括借上保証などのうたい文句による共同住宅の新規着工の影響があるとみられます。

賃貸住宅 新規供給
資料:総務省統計局 住宅着工統計

◆空き家数と空室率

国の統計調査からみると、全国的に空き家数、空室率とも増加しています。東京はその他の地域に比べれば低く抑えられていますが、それでも増加傾向に転じており、賃貸経営は厳しさを増しています。

空き家数と空室率(東京)
資料:総務省統計局 住宅土地統計調査

  ◆家賃推移

そもそも賃貸物件を個別に見ると老朽化とともに家賃は下がります。かつ人口減少社会で賃貸物件の新規供給が続くとどうなるかは明白です。下記のグラフは東京都区部の家賃推移です。空室率では微増に留まっていた東京でも、家賃水準では2003年から減少に転じています。

家賃推移(東京都区部)2007年以降減少に転じている。
資料:総務省統計局 小売物価統計調査

◆ 増加する空室率、減少する家賃等

 1.日本はすでに人口減少社会に突入している。
 2.賃貸物件の新規供給は依然として継続している。
 3.空室率は増加の一途。
 4.家賃は減少している。

賃貸経営を続けるにあたって、人口が減少していても、世帯数は増えているから問題ないという意見があります。また、人口減少社会では三大都市圏に人が集中していくというデータもあります。だから賃貸住宅の新規供給も続いているのでしょう。しかし、世帯数が増え、都市圏に人が集中しているにも関わらず、東京においても家賃は減少傾向にあります。都市圏で続けている限り、本当に今後の賃貸経営は安泰なのでしょうか?このあたりについてはまた改めてご説明致します。

FavoriteLoading”お気に入り”に追加!